ゲノムって何?オーダーメイド医療って?研究者はどんな考え方をしているの?
素朴な疑問にクイズやアニメで楽しみながら学べます。また、マルチメディア館では、DNAの複製や転写・翻訳の様子をアニメでわかりやすく解説します。
クイズ遺伝学
ゲノムアニメ劇場
- 国立遺伝学研究所60年のあゆみ
平成21年6月国立遺伝学研究所は創立60年を迎えました。遺伝研の歴史を桜の仙人「桜翁(さくらおう)」がゲノムシくんに伝授します。/p>
- ノックアウトマウスにノーベル賞!?
ボクシングでマウスがノックアウト!?
- 田中耕一さんのノーベル賞って!?
田中耕一さんが開発したタンパク質の質量分析法をやさしく解説します。
- 線虫にノーベル賞!?
小さな線虫から複雑な遺伝子の働く仕組みが分かるって!?目からウロコの線虫物語です。
- ゲノムって何?
ゲノムって何?ゲノムってどんなかたち?ゲノムについてわかりやすく解説します。
- ゲノムシくん 中立説に挑戦!
1970年頃遺伝研の木村資生先生の考えた中立説にゲノムシくんが挑戦します。
- 20XX年ゲノムシ病院
未来のゲノムシ病院ではひとりひとりの体質にあった治療や薬ができるかも!?
- コムギのはなし
遺伝研のコムギ博士こと木原均先生がコムギの研究により「ゲノム」を定義しました。
- ゲノム氏の休日 -研究者の頭の中-
科学者の頭の中はどうなっているのだろう?ゲノム氏が見た夢の中でその謎がわかります。
- アニメ制作にあたって
ゲノムアニメ劇場のアニメ制作にあたって資料を提供して下さった方々のお名前です。どうもありがとうございました。
所属はアニメ制作当時のものです。- 大腸菌:西村 昭子(遺伝研)
- イネの染色体:倉田 のり(遺伝研)
- ヒトの染色体:前田 徹(北里大学)
- コムギ:辻本 壽(木原生研)/笹隈 哲夫(木原生研)/遠藤 隆(京都大学)/西川 浩三
- 線虫:小原研究室(遺伝研)/桂研究室(遺伝研)
- 質量分析:株式会社島津製作所
- マウス:小久保 博樹(遺伝研)
- その他参考資料:教材植物マニュアル「コムギ博士の研究」
生物・ザ・ムービー
遺伝研の研究者により提供されたいろいろな生物の動画をご覧ください。Windows Media Player、QuikTime、Flash形式に対応(一部を除く)しています。
- マウス
動画「マウス社会行動」
人付き合いのいい人、人見知りをする人がいるように、ヒトでは顕著な社会性の個人差がみられる。そのような違いは、いったいどのような遺伝的基盤が関与しているのであろうか。マウス系統をモデルとしてそのような社会行動の違いに関わる遺伝的機構に迫ることが出来るようになってきた。
同じ系統のマウス2個体を、フィールドの中に同時に入れると、その直後から新規で明るい場所に対する不安様行動や探索行動に加えて、2個体間の社会行動が観察される。ここで見られる社会行動には、顕著な系統差が見られることがわかってきた(動画参照)。一般的な実験用マウス系統であるC57BL/6は低い社会的接触を示すのに対し、日本産野生由来マウス系統であるMSM/Msは頻繁で密な社会的接触を示す。現在このような行動の違いに関わる遺伝的基盤を解析している。左:C57BL/6(♀)
右:MSM/Ms(♀)
文責:マウス開発研究室 小出剛 、動画データ:高橋阿貴博士提供
- 線虫
線虫の初期発生
たった一つの細胞(受精直後)から細胞分裂を繰り返し幼虫へと発生していく過程の450分間を撮影した様子です(900倍速再生)。卵の大きさは長い軸で約50μmです。ノマルスキー微分干渉顕微鏡で観察しています。卵の中で丸く観察されるのが細胞核です。細胞分裂に伴い細胞核の数が増えていく様子が観察できます。やがて細胞の塊から線虫特有の形へと変化するきざしがうかがえます。
線虫の第一分裂
線虫の発生において最初の細胞分裂の過程の約20分間を撮影した様子です(100倍速再生)。卵の大きさは長い軸で約50μmです。ノマルスキー微分干渉顕微鏡で観察しています。最初、画面左には母親由来の染色体を含む細胞核(雌性前核)が、画面右には父親由来の染色体を含む細胞核(雄性前核)がそれぞれ丸い形状として観察されます。この2つの核が出会い、融合することによって父母両方の遺伝情報を持つ個体の核ができます。この後、最初の細胞分裂を行うことによって2つの細胞が生じます。線虫の第一分裂は非対称分裂です。分裂後、画面左側の細胞が大きく、画面右側の細胞が小さいことに気づくはずです。このような非対称分裂によって、同じ細胞から生じた二つの娘細胞が別々の個性を獲得していくことになります。
線虫の細胞分裂における染色体の分配
線虫の第一分裂における染色体の分配の過程の約7分間を共焦点顕微鏡を用いて撮影した様子です(30倍速再生)。染色体の構成成分であるヒストン蛋白質と、細胞骨格(微小管)の構成成分であるチューブリン蛋白質に、それぞれGFPと呼ばれる蛍光蛋白質を融合させた人工蛋白質をつくることにより、染色体と細胞骨格(微小管)が白く可視化されています。全体にうっすら楕円形にみえるのが卵全体で、大きさは長い軸で約50μmです。中央に糸くずのように明るく見えるのが染色体です。この染色体を画面左右から繊維状の細胞骨格が引っ張ることによって、染色体が2つの娘細胞へと分配されていきます。この過程で染色体と細胞骨格が作る菱形の構造体を紡錘体といいます。
文責、動画データ:木村 暁